工事写真台帳をExcelで作る。
小規模現場の監督さんなら、たぶん一度は通る道だと思います。
役所工事が多い町場の工務店だと、なおさら「とりあえずExcelでやるしかない」場面が多いですよね。
ただ、写真が増えてくると台帳作りが“現場の仕事”ではなく、夜の残業になっていくのが現実です。
ヤマダ検査前になると僕も連日連夜作業してます…
この記事では、工事写真台帳をExcelで作るときに現場監督が詰みやすいポイントと、最低限の整理ルール、そしてExcelの限界ラインを整理します。
工事写真台帳をExcelで作ろうとするのは普通です
小規模現場は「専用ソフト」よりExcelが現実的
最初から高い専用ソフトを導入できる現場ばかりではありません。
- 予算が出ない: 数万円のソフト代を現場経費で落とす許可が下りない。
- 会社のルールがExcel: 昔からの指定雛形がExcelしかない。
- 元請の指定がない: 「写真さえ提出してくれれば形式は問わない」と言われる。
こうなると、「使い慣れたExcelでいいか」となるのは当然の判断です。
役所仕事が多い監督ほど「工事写真台帳提出」が避けられない
民間工事なら簡略化できても、役所工事はそうはいきません。
- 完了検査・書類提出: 写真台帳がなければ検査が受けられない。
- 写真の並びが重要: 施工プロセスを証明するため、時系列や工種順がシビア。
- 抜けがあると差し戻し: 肝心な配筋写真が1枚ないだけで、地獄の説得が始まる。
工事写真台帳がつらいのは「Excel」より前(写真整理の破綻)
実は、Excelというソフトの問題以前に、「整理の破綻」が残業の原因になっています。
写真が“フォルダに突っ込まれた時点”で詰み始める
スマホやデジカメからPCに吸い上げたとき、写真はただの「日付順」です。これを後から「あ、これは基礎の配筋」「これは土工事」と頭の中で思い出しながら並べ直す。この作業こそが、脳のメモリを一番消費します。
黒板写真が混ざると、整理難易度が一気に上がる
黒板の内容がバラバラだったり、同じ工種でも現場によって表記を変えていたりすると、検索性がゼロになります。
現場が忙しいほど「撮影ルール」が崩れる
「後で整理すればいいや」と撮りまくった結果、同じようなアングルの写真が大量に並び、撮り忘れに気づくのは決まって事務所に帰った後です。
現場監督が詰む「工事写真台帳あるある」5つ
① 写真が300枚を超えると、並び替えが地獄
「必要な写真だけ選ぶ」という作業が、枚数に比例して重くなります。結局、日中は現場にいるので、この作業は静かな夜にやることになります。
② 工種ごとに分けたつもりが、途中で破綻する
「仮設」と「基礎」の境界にある写真など、曖昧なものが増えるとフォルダ分けが適当になり、後で探し回る羽目に。
③ 「これ何の写真だっけ?」が必ず発生する
黒板がない写真、あるいは近景すぎてどこの柱か分からない写真。記憶を頼りに台帳を作るのは、もはや推理ゲームです。
④ 役所提出用に“きれいに並べ直す”時間が消える
Excelに貼るだけなら早いですが、説明文を打ち、サイズを揃え、抜けがないかチェックする。この「整える時間」が読めないのです。
⑤ 写真台帳のせいで、工事監理の仕事が遅れる
本来やるべき「翌日の段取り」や「施工図のチェック」が後回しになり、結果として現場全体の効率が落ちるという悪循環に陥ります。
Excelで工事写真台帳を作る最低限のルール(小規模現場向け)
それでもExcelで戦うなら、以下の「現場の納まり」を徹底しましょう。
ルール①:フォルダは“工種”で作る(1現場1セット)
写真は日付ではなく、最初から「工種フォルダ」へ放り込みます。
- 00_着工前
- 01_仮設
- 02_基礎
- 03_躯体
- 04_仕上
- 05_検査
- 99_その他
ルール②:写真の命名は“短く固定”が正解
「202602_基礎_配筋_001」のように、日付・工種・連番で固定します。



でも現場で写真撮りながらいちいち命名してられないですよね
理想は写真の命名を揃えることです。
ただ、現場が忙しいと正直そこまで手が回らない。
なので最低限、黒板の表記だけは統一する。
これだけでも、後から整理するときの難易度が激減します。
ルール③:台帳に貼る写真は「選別してから」が早い
Excelを開く前に、使う写真だけを「提出用フォルダ」にコピーします。Excel上で「やっぱりこれいらない」と消す作業は、動作を重くするだけです。
Excel台帳の最低限テンプレ(小規模現場向け)
小規模現場の工事写真台帳は、Excelを凝り始めると逆に詰みます。
必要なのは「見栄え」より、抜けなく並べられる型です。
僕が一番ラクだったのは、以下の項目だけに絞るやり方でした。
- 工種(仮設/基礎/躯体/仕上/検査)
- 撮影日
- 写真番号(連番)
- 写真タイトル(短く)
- 備考(必要なら)
写真サイズは「横7cm固定」など、最初に決めておくと後で崩れません。
この型で作っておくだけでも、残業の量が変わります。
工事写真台帳でExcelが限界になるライン(目安)
- 300枚:すでにしんどい(選別だけで時間が溶ける)
- 500枚:限界(Excelが重い・保存が遅い)
- 800枚以上:事故(作る気力が消える)
- 現場が並行した: 現場Aと現場Bの写真が混ざり始めたら赤信号。
- 協力会社が写真を撮る: 撮影ルールを他人に徹底させるのは、Excel管理では不可能です。
- 役所の検査が厳しい: 差し戻しを恐れて、確認作業に数時間を費やしているとき。
※もちろん現場によりますが、「夜に持ち越してる時点」で黄色信号です
それでもExcelでやるなら「これだけは守る」
「明日からアプリを導入しよう!」とはいかないのが現実。まずはこれだけ守りましょう。
- フォルダだけは工種で切る
- 黒板の項目(表記)だけは統一する
- 週1で整理して、月末に「徹夜の山」を作らない
工事写真台帳をラクにしたいなら、まずPDF作業をラクにする
工事写真台帳をラクにしたいなら「PDF作業」と「共有」を先に整える
工事写真台帳って、結局最後はPDFで提出することが多いです。
つまり、残業の正体は「Excel」だけじゃなく、PDF作業にもあります。
- PDFの結合
- 圧縮
- ページ順の入れ替え
- 共有(送付・受け渡し)
ここがスムーズになるだけで、夜の作業がかなり減ります。
最近はPDF編集サービスやクラウドストレージを使うだけでも、
小規模現場の台帳作業は十分ラクになります。
次の記事では、
「工事写真台帳の作り方(役所工事対応の手順)」をまとめます。
その次に、現場で現実的に使えるPDF・共有系サービスも比較していく予定です。
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