ミライ工事 vs 蔵衛門|小規模現場の現場監督が正直に選ぶならどっち?

工事写真台帳アプリを調べていると、必ず名前が出てくる2本があります。

ミライ工事蔵衛門です。

どちらも「工事写真を撮って、台帳をつくって、提出する」という基本的な流れには対応しています。

ヤマダ

しかし、同じ用途に見えても、向いている現場ははっきりと分かれます。

この記事では、「工事写真台帳アプリおすすめ7選」で紹介した2本を深掘りし、あなたの現場にはどちらが合っているのかを判断できるように整理します。

目次

先に結論を言います

迷う時間がもったいない方のために、最初に結論を書きます。

  • 役所・元請けへの台帳提出が月1回以上ある → 蔵衛門
  • まず0円で試してみたい・小規模工務店で1人運用 → ミライ工事

迷っているなら、「役所工事がメインかどうか」で判断すれば、ほぼ間違いありません。

それぞれの理由を以下で説明します。

基本スペック比較表

※価格は税込・目安です。最新情報は各公式サイトで確認してください。

項目ミライ工事蔵衛門
無料プランあり(機能制限・ロゴ入りPDF)あり(閲覧のみ)
有料プラン最安値月額約900円〜(個人)月額1,300円〜/人(年額払い)
対応OSiOS・Android・WebiOS・Android・Web・Windows
電子小黒板◎(NETIS認定)
台帳PDF出力○(有料プランから)
Excelエクスポート○(有料プランから)
オフライン対応○(クラウド同期オフ機能あり)
AI写真仕分け△(なし)○(クラウド版)
専用タブレットなしあり(蔵衛門Pad)
NETISの認定なしあり(最高評価VE)

5つの軸で正直に比較します

① 電子小黒板の使いやすさ

判定:蔵衛門の勝ち

蔵衛門の電子小黒板は、国土交通省のNETISで最高ランクの評価を取得している数少ないアプリです。

公共工事に求められる黒板の形式や項目をほぼカバーしており、

監理者に見せたときに「これは何?」と言われるリスクが低くなります。

ミライ工事の電子小黒板はシンプルで直感的に使えます。

ただし、カスタマイズ性は蔵衛門に比べると限定的で、

役所から「この項目を追加してほしい」と言われた場合に対応しにくいことがあります。

② 台帳PDF出力の完成度(役所提出に耐えるか)

判定:蔵衛門の優勢です。

蔵衛門は台帳の完成度が高く、公共工事の検査でもそのまま提出できるレベルのPDFを出力できます。

長年の実績があるため、監理者が見慣れているフォーマットに近いのも強みです。

ミライ工事も台帳PDF出力は可能ですが、無料版ではロゴが入ります。

役所へ提出する場合は有料プランが必要になります。

有料版の台帳品質は実用レベルですが、蔵衛門と比べると「見た目の完成度」で一歩譲る印象です。

③ 写真整理の手間

判定:蔵衛門クラウドが優勢です(ただし個人利用ならミライ工事でも十分です)。

蔵衛門クラウドにはAIによる写真の自動仕分け機能があります。

工種・場所・日付などで自動整理されるため、写真枚数が多い現場ほど恩恵を感じやすいです。

ミライ工事にはAI自動仕分けはありませんが、「3階層のプロジェクト管理」によって手動整理はしやすい設計になっています。

1人で1現場を回す運用なら、この程度で十分だと思います。

④ 電波が悪い現場でも使えるか(オフライン性能)

判定:ほぼ引き分けです。

ミライ工事は「クラウド同期オフモード」に切り替えることで、電波のない現場でも撮影・台帳編集ができます。Wi-Fi環境でのみ同期する設定もできるため、山奥の現場でも通信量を気にせず使えます。

蔵衛門もオフライン対応しており、基本的な撮影や記録は電波がなくても問題なく行えます。

どちらも「現場で急に動かなくなる」というリスクは低いです。

⑤ 料金と「実質いくらかかるか」の現実

判定:1人運用ならミライ工事の方が安くなります。

ミライ工事は個人プランが月額900円前後から始められ、初期費用も無料です。

1人で1台のスマホで使うなら、年間1万円程度に収まります。

一方、蔵衛門のプレミアムプランは月額1,300円〜/人(年額払い)と聞くと安く見えますが、

**1ライセンスと3ライセンスパックが同額(年額46,800円)**という料金体系になっています。

1人で使う場合は実質3人分の料金を払う形になるため、割高に感じる可能性があります。

また、本格的に運用する場合は専用タブレット「蔵衛門Pad」の導入を検討するケースもあり、トータルコストはさらに上がる可能性があります。

ミライ工事が向いている人

  • 小規模工務店・一人親方・個人事業主
  • まず無料で試して、使えそうなら有料へ移行したい
  • ITが得意ではないが、スマホ操作はできる
  • 役所提出の頻度が少ない(民間工事メイン)
  • 月のランニングコストを最小限に抑えたい

蔵衛門が向いている人

  • 公共工事・役所提出が月1回以上ある
  • 台帳のフォーマット・見た目にこだわりたい
  • 電子小黒板のNETIS認定が入札・工事成績に影響する現場がある
  • 複数人で写真を撮って、事務所でまとめて台帳を作りたい
  • 「業界標準を使っている」という安心感が欲しい

迷ったときの判断フロー

役所・元請けへの台帳提出が月1回以上ある?
  ├─ はい → 【蔵衛門】を選ぶ
  └─ いいえ ↓
      まず無料で触ってみたい?
        ├─ はい → 【ミライ工事】の無料版から試す
        └─ いいえ ↓
            複数人で運用する予定がある?
              ├─ はい → 予算次第で【蔵衛門】か【ミライ工事】法人プランを比較
              └─ いいえ → 【ミライ工事】個人プランが最もコスパが良い

まとめ

どちらのアプリも、「導入すればすべて解決する」という魔法のツールではありません。

ただ、選ぶ基準はシンプルです。

  • 役所・元請け提出が多い → 蔵衛門
  • コストを抑えてまず試す → ミライ工事

個人的には、最初にミライ工事の無料版を触ってみて、役所仕事が増えてきたタイミングで蔵衛門に乗り換えるという流れが、小規模現場には現実的だと思います。

ミライ工事を実際に使ってみた操作感や導線の詳細については、次の記事で解説する予定です。

※料金は2026年3月時点の公式情報をもとにしています。変更される場合があるため、導入前に必ず各公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

建設業歴20年。二級建築士・一級施工管理技士。

現場も書類もほぼ一人で回す日々の中で、「もっとラクにできる」と思ったことをまとめています。

工事写真・安全書類・アプリ・経理・許可申請まで、建設業のバックオフィスを全部カバーします。

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