「作業員名簿、どう書けばいいのかわからない欄がある」
「元請から書き方を指摘されたことがある」
そんな悩みを持つ現場監督・事務担当向けに、全建統一様式第5号の書き方を欄ごとに解説します。
一人親方・外国人労働者・技能実習生など、迷いやすいケースも含めてまとめました。
記事の後半では、入力の手間そのものを減らすExcelテンプレート(無料版・有料版)も紹介しています。
この記事でわかること
- ✅ 各欄の正しい書き方(職種・雇用保険・健康保険・資格免許など)
- ✅ 一人親方・外国人労働者・技能実習生の書き方
- ✅ 元請から指摘されやすいポイントと対処法
- ✅ 手入力の手間をゼロにするExcelテンプレート(有料)
作業員名簿の書き方・記入例

ヤマダ全建統一様式第5号は欄が多く、初めて書くときに迷う箇所が多い書類です。
記入欄ごとにそれぞれ正しい書き方を確認していきましょう。
職種欄の書き方
職種欄には、実際の作業内容に合った職種名を記入します。
「作業員」と一括りにするのではなく、具体的な職種を書くよう元請から求められることが多いです。
代表的な記入例はこちらです。
- 型枠大工、鉄筋工、とび工、左官工、配管工、電気工事工
- 塗装工、内装工、防水工、建設機械運転工、溶接工
- 施工管理・現場監督の場合は「現場代理人」または「工事主任」



元請によって書式や表記の粒度が異なるため、初回提出前に確認しておくとスムーズです。
雇用保険欄の書き方
雇用保険欄には「適用区分」と「被保険者番号の下4桁」を記入します。
- 適用:週20時間以上・31日以上の雇用見込みがある一般の労働者
- 日雇保険:日雇労働被保険者として登録している場合
- 適用除外:役員・個人事業主(一人親方)・週20時間未満の短時間労働者など
被保険者番号について
雇用保険の被保険者番号は11桁です。名簿には末尾4桁のみを記入します。
健康保険の番号と混同しやすいので注意してください。
適用除外の場合は番号欄を空白にしてOKです。
健康保険・年金保険欄の書き方
保険の種別をプルダウンまたは記入で選択します。
迷いやすい健康保険の区分を整理します。
- 健康保険組合:大手企業・業界団体の組合健保に加入している場合
- 協会けんぽ:中小企業の多くが該当。全国健康保険協会が運営
- 建設国保:建設連合国民健康保険組合。一人親方や職人に多い
- 国民健康保険:個人事業主・日雇いなど、社会保険に加入していない場合
- 適用除外:75歳以上で後期高齢者医療制度に加入している場合
- 厚生年金:法人・常時5人以上の個人事業所で働く従業員
- 国民年金:個人事業主・一人親方など
- 受給者:年金を受給中の場合(高齢者の再雇用など)
受入教育(新規入場者教育)欄の書き方
現場入場前に実施した新規入場者教育の日付を記入します。
未実施の状態で入場させることはできないため、必ず教育を実施してから記入してください。
「未実施」の状態を「未」と記入するよう求める元請もいますが、基本は実施日を記入するものです。



教育の実施記録(サイン・確認書)は別途保管しておくと、元請や発注者の確認が入ったときにスムーズです。


資格免許欄の書き方
有資格者のみ記入します。無資格者の欄は空白でOKです。
資格名は略称ではなく正式名称で記入するよう求められることが多いです。
- 玉掛け技能講習修了(× 玉掛け)
- 小型移動式クレーン運転技能講習修了(× 小型クレーン)
- 足場の組立て等作業主任者技能講習修了(× 足場主任者)
有効期限がある資格(特別教育・技能講習の更新が必要なもの)は期限日も記入します。
期限切れのまま提出すると元請や発注者から差し戻しになります。
健康診断欄の書き方
直近の健康診断実施日を記入します。労働安全衛生法により、年1回の実施が義務付けられています。
1年以上前の日付が入ったままになっていることが多く、元請からの指摘が多い箇所です。
現場が変わるたびに最新の日付に更新してください。
一人親方・外国人労働者・技能実習生の書き方
一人親方の書き方
一人親方は雇用関係がないため、通常の労働者とは記入内容が変わります。
| 欄 | 記入内容 |
|---|---|
| 雇用保険 | 適用除外(番号欄は空白) |
| 健康保険 | 建設国保または国民健康保険 |
| 年金保険 | 国民年金 |
| 職種 | 実際の作業内容(例:型枠大工) |
| 雇入年月日 | 現場入場日または契約開始日 |



一人親方の場合、社会保険の加入状況を確認する書類(建設国保の保険証のコピーなど)を別途求める元請も増えています。事前に確認しておくと提出がスムーズです。
外国人労働者の書き方
外国人労働者については、在留資格と在留期間の記入が必要です。
追加で記入・確認が必要な項目
- 在留資格(例:特定技能1号、技能実習2号、永住者など)
- 在留期間の満了日
- 在留カード番号(元請によって求められる場合あり)
在留資格による違い
- 永住者・日本人の配偶者等:就労制限なし。通常の労働者と同様に記入
- 特定技能:従事できる業務が限定されている。職種が在留資格の対象業務に含まれるか確認が必要
- 技能実習:実習計画に定められた作業のみ従事可能。勝手に職種を変えることはできない
技能実習生の書き方
技能実習生は在留期間が比較的短く、資格の期限管理が特に重要です。
元請から求められることが多い追加記載事項:
- 監理団体名
- 実習実施者名(受け入れ企業名)
- 在留期間満了日
在留期間が切れた状態で現場に入れることは不法就労になるため、満了日のアラート管理を徹底してください。
元請から指摘されやすいポイント
現場監督として実際に経験した、提出後に差し戻しになりやすいポイントをまとめます。
① 健康診断日が1年以上前になっている
現場が変わるたびに確認が必要な箇所です。前の現場のデータをコピーして使い回すと古いままになりがちです。
② 雇用保険の被保険者番号が未記入
「適用」にチェックを入れているのに番号が空白というパターンが多い。11桁の末尾4桁を必ず記入します。
③ 資格の有効期限切れを見落としている
特に高所作業や玉掛けなど、定期的な更新が必要な資格は要注意。提出前に全員分の期限を確認する運用が必要です。
④ 職種が「作業員」のままになっている
元請から「具体的な職種を書いてください」と差し戻しになるパターンです。実際の作業内容を記入します。
⑤ 作成日が古いまま更新されていない
名簿の作成日が施工期間開始時のままで、年齢が古い状態になっているケースがあります。
提出のたびに作成日を確認する習慣をつけてください。


書き方はわかった。でも、この入力作業が毎回発生する
書き方の整理はここまでです。
ただ、正しく書けるようになっても、解決しない問題が残ります。
現場が変わるたびに、同じ人の情報をまた最初から入力し直している。
10人以下の現場が1つだけなら、無料版テンプレートで十分対応できます。


ただ、こういう状況になってきたら話が変わります。
- 掛け持ち現場が2つ以上になってきた
- 名簿の人数が常に10名を超えている
- 資格期限の管理を名簿とは別のメモでやっている
- 現場が変わるたびに同じ下請け業者の情報を打ち直している



こうなると、入力作業そのものを仕組みで減らす必要があります。その助けになるのが僕が作った有料版テンプレート(マスター連動型)です。
機能の詳細と使い方はnoteでご確認ください。
よくある質問
- 全建統一様式第5号に準拠していますか?
-
はい。全建統一様式第5号(改訂5版)をベースにしています。元請によって独自書式を求められる場合があるため、提出前にご確認ください。
まとめ
作業員名簿の書き方で迷いやすいポイントをまとめます。
- 雇用保険欄は「適用区分」と「被保険者番号の末尾4桁」をセットで記入
- 健康保険は雇用形態に合った区分(協会けんぽ・建設国保・国民健康保険)を選ぶ
- 一人親方は雇用保険「適用除外」、健康保険は「建設国保」または「国民健康保険」
- 外国人・技能実習生は在留資格と在留期間満了日の確認が必須
- 元請指摘が多いのは「健康診断日の更新忘れ」「資格期限切れ」「職種が曖昧」
書き方さえわかれば、あとは入力の手間をどう減らすかです。



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