ヤマダ2024年6月、改正労働安全衛生規則が施行され、建設現場における熱中症対策が事業者に対して義務化されました。
「毎年やっている」では済まなくなり、体制を整備して記録として残すことが求められるようになったのです。
この記事では、義務化の内容と現場で最低限やるべきこと、そして毎朝の体調管理を仕組み化する方法まで解説します。
現場での熱中症対策が2024年6月から義務化された
2024年6月1日、改正労働安全衛生規則が施行され、それまで努力義務だった熱中症対策が、事業者に対して以下の3点で義務化されました。
体制整備
WBGT値の測定と管理を行い、作業中止基準の設定をする必要があります。
手順作成
緊急時の対応について手順の策定とその文書化が求められています。
関係者への周知
作業員・職長・協力業者への教育と情報を共有する必要があります。



対象は現場を管理する事業者全般で、建設業も例外ではありません。
「うちはちゃんとやってる」という現場でも、記録が残っていなければ対応済みとは言えない時代になりました。
元請けから書類で確認を求められるケースも増えているし、万が一熱中症が発生したときに「対策を講じていたか」を証明できるかどうかが重要になってくるのです。
WBGT値とは何か・現場でどう使うか
WBGTとは「湿球黒球温度」のことで、気温・湿度・輻射熱の3要素を組み合わせた暑さ指数です。
単純な気温よりも実際の体感に近い指標で、熱中症リスクの判断基準として厚生労働省が採用しています。
現場で使う基準値は以下の4段階。
| WBGT値 | 判定 | 対応 |
|---|---|---|
| 25未満 | 安全 | 通常作業 |
| 25以上 | 注意 | こまめな水分補給・休憩 |
| 28以上 | 警告 | 激しい作業は中断を検討 |
| 31以上 | 危険 | 作業中止を検討 |
測定タイミングは朝礼前・午前中・午後の3回が理想ですが、最低でも朝礼前に1回は測定して記録に残しておきたい。
この記録ですが、紙で管理しようと思うとまた書類が増える事になってしまいます…。
毎日の記録が紙で積み上がると、回収・確認・保管がじわじわと手間になり、「月末にまとめよう」と思っていると、気づいたら抜けだらけになっているなんてことも。



そして他にも「月末にまとめよう」と思っていた書類があるはず…
現場で最低限やるべき熱中症対策の手順
難しく考えなくていいです。
毎朝これだけやって記録に残せば、最低限の対応はカバーできます。
朝礼時の体調確認
全員の体調を「良好・注意・不調」の3段階で確認して記録する。
不調者がいれば軽作業への変更や休憩の指示を出し、その対応も記録に残しておきましょう。
これだけで「体調確認をした」という証拠になります。
WBGT測定と作業判断
朝礼前に計測して、基準値と照らし合わせて作業継続・注意喚起・中止のどれかを判断する。
28以上なら作業員に周知したことも記録に残しておくと、後から元請けに説明しやすいです。
記録を残すことの重要性
熱中症対策で一番大事なのはここです。
何かあったときに「ちゃんと管理していた」を証明できるかどうか。
日付・現場名・WBGT値・作業判断・体調確認の記録が揃っていれば、労基署対応も元請けへの報告もその場で対応できます。
毎朝の体調管理を仕組み化する方法



KY活動なんかもそうですが、紙の体調管理シートを使い続けていると、どうしてもどこかで形骸化してきます。
忙しい朝に「とりあえず全員良好で」となるのは現場あるあるだし、回収した紙をそのまま引き出しに突っ込んで終わりになりがち。
そこで、紙で行っていた管理をスプレッドシートに切り替えるだけで状況がかなり変わります。
- 入力したその場で記録が蓄積される
- WBGT値に応じて自動で色が変わるから見落としがない
- 月次レポートをワンクリックで出力できる
さらにGAS(Google Apps Script)を組み込めば、入力から記録・警告・レポート生成まで全部自動化できます。
僕が実際に現場で使うために作ったのがこのツールです。
監督が朝礼時に入力するだけで完結する設計にしてあって、Googleアカウントさえあれば追加費用はかかりません。
このツールでできること
- 作業員名をプルダウンで選んで入力するだけ
- WBGT値を入力すると自動判定してセルに色付け
- 31以上になると警告ポップアップが自動表示
- 記録シートに日付・現場名・体調・WBGT値・作業判断を自動蓄積
- 月次レポートをワンクリックで生成
- 作業員名簿テンプレートと連動すれば名前の入力も不要
まとめ
2024年6月の法改正で、現場の熱中症対策は「やっている」だけでなく「記録として残す」ことが求められるようになりました。
毎朝の体調確認とWBGT測定を記録に残す仕組みを作っておくことが、今後の現場管理に不可欠と言えます。
紙管理での安全対策が形骸化している事に悩んでいる現場監督は、是非スプレッドシートとGASを使った自動化を検討してみてほしいです。













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