出面表テンプレート無料ダウンロード|Excel・PDF両対応・登録不要【現場監督20年の実物】

出面表テンプレート無料配布

出面表を検索して出てくるテンプレートは、日付と氏名のマス目に人工を書き込むだけのものがほとんどです。

実際の現場は、そう単純ではありません。一次下請けの下に二次が入り、その横で一人親方が動いている。同じ職人さんが、常用で入る日と出来高で入る日をまたぐ。そのまま単純なマス目に落とし込むと、月末の請求突き合わせで必ずどこかが合わなくなります。

現場監督を20年やってきて、実際に使ってきた出面表をもとに、ゼロから作り直しました。Excel版が2種類(シンプルな最小構成版と、下請け区分・常用/出来高に対応した実務版)、それと現場に貼って手書きで回す印刷用のPDF版。全部無料で、メールアドレスの入力も会員登録も不要です。

▼ ダウンロードはこちら(すぐ下)

目次

出面表テンプレートを無料ダウンロード(Excel・PDF/登録不要)

このページで配布しているテンプレートの仕様です。

  • 登録不要・メールアドレス入力なしでダウンロードできます
  • Excel形式(.xlsx/マクロなし)です
  • 1人工・0.75人工・0.5人工・0.25人工を入力すると合計が自動計算されます
  • 土曜・日曜・祝日が自動で色分けされます
  • 締日を「月末締め」「20日締め」で切り替えられます
  • A4横1枚に収まる印刷レイアウトです
  • 商用利用可・再配布不可です
ヤマダ

以下の3ファイルを用意しています。

最小構成版(Excel)

出面表テンプレートの最小構成版の全景

日付・氏名・人工だけの、いちばんシンプルな形です。

会社名、氏名、1日から31日までのマス目、合計。それだけです。初めて出面表をつける方、職長さんが自分の班の分だけ管理する場合、協力会社が1社しか入っていない小さな現場なら、これで十分機能は足ります。

ヤマダ

対象年月を入力すると、日付の見出しと曜日が自動で切り替わります。土日祝は色がつくので、休日出勤が一目で分かるようになっています。

▼ 最小構成版(Excel)をダウンロード

実務版(Excel)

出面表テンプレートの実務版全景

最小構成版に、会社区分と常用/出来高の区分を足したものです。

会社名はプルダウンで選べます。「みどり電気工事(一次)」「かわだ設備(二次)」のように、誰の下に入っている会社なのかまで記録できる形にしてあります。

設定シートで編集できるので、自社の協力会社名に書き換えれば、そのままプルダウンに反映されます。

区分列は「常用」「出来高」から選択。集計シートで、会社別・区分別の人工数が自動で集計されます。

ヤマダ

複数の業者が出入りする現場、元請として下請けの出面を把握する立場の方、出面表から原価管理や請求までつなげたい方はこちらです。

▼ 実務版(Excel)をダウンロード

印刷用(PDF)

出面表テンプレートの印刷版の全景表示
ヤマダ

現場事務所に置いておいたり、掲示しておいて手書きで回す用です。

出面のために現場でいちいちパソコンを開いていられない、という事もしばしばあると思います。朝礼のあとにその場で書き込んで、事務所に戻ってからExcelに転記する。この流れを想定して、氏名欄は空欄、鉛筆で書き込めるマス目だけのレイアウトにしました。A4横1枚です。

▼ 印刷用(PDF)をダウンロード

どれを選べばいいか

迷ったら、まず最小構成版から始めてください。

最初から実務版を使おうとすると、区分の入力が面倒で続きません。月末の突き合わせで「あれ、この人の分が合わない」と困ったときに、実務版に移ればいいです。困っていないなら、最小構成版のままで何の問題もありません。

印刷用PDFは、Excel版のどちらを使う場合でも併用できます。現場で書いて、事務所で打ち込む。この二段構えはちょっとした手間に思えるかもしれませんが、結局シンプルな動作がいちばん続きます。

出面表とは(読み方・目的)

「でづら」の読み方と、呼び方のばらつき

出面表は「でづらひょう」と読みます。

「でめんひょう」「でずらひょう」と読む人もいます。地域差というより、その人が最初に入った会社でどう呼ばれていたか、の差という感じがします。私の周りでは関東だと「でづら」が多数派ですが、「でめん」で通っている現場も普通にあります。

呼び方も現場によってまちまちです。「出面表」「出面帳」「人工表」「人工帳」、単に「出面」。どれも同じものを指しています。書類のやりとりで相手が別の呼び方をしていても、たいてい同じものです。

もともとは「出た面(つら)」、つまりその日に現場に顔を出した人を数える、という意味合いです。今でも本質は変わっていません。誰が、いつ、どの現場に、どれだけ出たかを記録するための帳票です。

出面表と出勤簿・勤怠表の違い

ここを混同したまま使っている現場が、けっこうあります。

出勤簿・勤怠表出面表
何を記録するか労働時間人工(にんく)
単位時間・分1人工・0.5人工
誰のためのものか会社(労務管理)現場(原価管理)
集計の軸人ごと工事ごと
法的な位置づけ労働基準法上、作成・保存義務あり法定帳票ではない

いちばん大きな違いは、集計の軸です。

出勤簿は人ごとに集計します。山本さんが今月何時間働いたか。これは給与計算と労務管理のための情報です。

出面表は工事ごとに集計します。A現場に今月何人工かかったか。これは原価を把握するための情報です。

だから、両方必要になります。片方でもう片方の代わりはできません。

勤怠システムがあるのに、なぜ出面表を別でつけるのか

「うちは勤怠システムを入れているから出面表は要らない」と言われることがあります。

でも、必要な場面も意外とあるものです。理由は単純で、1人が1日に2つの現場を回ることがあるからです。

山本さんが午前中はA現場、午後はB現場に入ったとします。勤怠システム上は「8時間勤務」で1レコードです。給与計算はそれで正しい。でも原価管理の側から見ると、A現場に0.5人工、B現場に0.5人工と割り付けなければ、どちらの現場の原価も出ません。

この「工事への割り付け」が、勤怠システムだけでは抜け落ちます。人単位で見ているシステムに、工事単位の情報は入っていないからです。

もちろん、工事別の原価管理まで統合された建設業向けのシステムを導入していれば話は別です。ただ、そこまで入れている会社は多くありません。勤怠打刻のアプリを入れただけ、という状態なら、出面表は別でつける必要があります。

逆に言えば、出面表を正確につけていれば、工事ごとの労務費は出せます。そこから原価管理、出来高請求まで、数字は一本でつながっていきます。

出面表に必要な項目

最低限これだけあればいい6項目

出面表に凝る必要はありません。項目を増やすほど記入が面倒になり、面倒なものは続きません。最低限これだけあれば、帳票として成立します。

  1. 工事名
  2. 対象年月と締日
  3. 会社名
  4. 氏名
  5. 日付ごとの人工
  6. 合計

配布している最小構成版は、この6つだけで作ってあります。

補足すると、意外と抜けるのが「2」の締日です。同じ2026年10月分でも、月末締めなら10月1日〜31日、20日締めなら9月21日〜10月20日で、中身がまったく別物になります。表の上のどこにも書いていないと、あとで見返したときに判断がつきません。請求書と突き合わせる段になって、期間が1ヶ月ずれていた、という事故が起きます。

出面表テンプレートの月末締め表示画面
締め日をプルダウンで切り替えられるようになっています。
出面表テンプレートの20日締め表示画面
カレンダーも連動して自動で更新されます。

配布テンプレートでは、対象年月と締日を入力すると、対象期間が「2026/10/1 〜 2026/10/31」のように自動で表示されるようにしてあります。印刷したときにも期間が残るので、あとから見返すときに迷いません。

後から絶対に必要になる項目

最小構成の6項目で始めて構いませんが、現場の規模が大きくなると、遅かれ早かれこの3つが必要になります。

所属区分(元請/一次/二次/一人親方)

会社名だけでは、その会社が誰の下に入っているのかが分かりません。「かわだ設備」と書いてあっても、元請直なのか、みどり電気工事の下に入っている二次なのかは、出面表からは読み取れない。

この情報が抜けていると、施工体制台帳や再下請負通知書との突き合わせができなくなります。詳しくはこの後の章で書きますが、ここが一番トラブルになる箇所です。

常用/出来高の別

同じ職人さんでも、常用(人工精算)で入っている日と、出来高(請負)で入っている日があります。

これを区別せずに人工だけ数えると、月末に請求書と突き合わせたときに必ず合いません。出来高の日は人工数で精算しないからです。「20人工出ているのに請求は15人工分」となって、遡って確認する羽目になります。

職種

電工、配管、内装、鳶。誰が何をやる人なのかが入っていると、後から工程を振り返るときに使えます。「この工程で内装が何人工かかったか」が出せると、次の現場の見積もり精度が上がります。

ただし、これは優先度としては3番目です。所属区分と常用/出来高の区別に比べると、なくてもすぐには困りません。

配布している実務版には、所属区分と常用/出来高の区分を入れてあります。職種は入れていません。入れると列が増えてA4に収まらなくなるのと、実際の運用で使う頻度がそこまで高くないためです。必要なら氏名欄に併記するか、列を1つ挿入してください(挿入した場合、合計の式がずれる可能性があるので確認してください)。

人工の刻みをどこまで細かくするか

1人工=1日。ここは全員一致です。問題はその下です。

0.5人工(半日)は、どの現場でも使われています。午前で上がった、午後から入った、という場合。

0.25人工は、現場によります。2時間程度の作業を0.25で計上する現場もあれば、「来たら0.5、それ以下は0」で丸める現場もある。

0.75人工を使うかどうかも分かれます。朝から入って夕方少し早く上がった、というケースです。

配布テンプレートでは、1 / 0.75 / 0.5 / 0.25 の4段階を入力できるようにしてあります。ただし入力規則は警告レベルにしてあるので、別の数字も入れられます。0.125を使う現場もあるでしょうし、残業を1.25として計上する運用もあります。

ヤマダ

大事なのは刻みの細かさではなく、現場の中で基準が揃っていることです。

ここが揃っていないと、同じ2時間の作業がAさんの記録では0.25、Bさんの記録では0.5になります。月末に集計して初めて気づく、という形で表面化します。現場が始まるタイミングで「半日はどこで切るか」だけ決めて、朝礼で一度言っておくと後が楽です。

出面表とズレのない請求を

出面表の書式が整ったら、それとリンクさせて請求書も整えるとズレがなくスムーズです。当ブログでは請求書テンプレートの無料配布も行っているのでぜひご確認ください。

記入例(実際の現場を想定して)

配布テンプレートには「記入例」シートを入れてあります。実際に記入するとどうなるかを見たほうが早いので、そちらの中身を解説します。

出面表テンプレートの月末締め表示画面
記入例として入れてあるダミーデータ(架空の会社・人物)です

想定している現場はこうです。

  • 元請:青空建設
  • 一次:みどり電気工事 → その下に二次:かわだ設備
  • 一次:ホシノ内装 → その下に一人親方:さくら内装 佐藤一郎

※全て架空の会社、人物です。

2026年10月、月末締めの想定です。

一次下請けの職人(みどり電気工事)

いちばん素直なパターンです。

みどり電気工事の山本健太さんと中村大輔さん。会社名は「みどり電気工事(一次)」、区分は「常用」。あとは入った日に人工を入れていくだけです。

記入例では山本さんが10月8日に0.5人工となっています。午後から別件で抜けた、という想定です。合計は9.5人工。

このレベルなら、最小構成版でも何の問題もありません。

二次下請けが入る場合(かわだ設備)

ここから少し考えることが増えます。

かわだ設備は、みどり電気工事の下に入っている二次下請けです。記入例では、みどり電気工事が自社分と一緒にかわだ設備の分も記入して、元請に提出するという運用にしています。

ここは現場によってやり方が分かれます。

  • 一次が集約するパターン:一次が二次の分もまとめて記入し、元請に出す。元請から見ると窓口が一次だけになるので管理が楽です
  • 各社が個別に出すパターン:二次も直接、元請に出面表を出す。正確さは上がりますが、元請の集計の手間が増えます

どちらが正しいということはありませんが、現場の頭で決めて統一しておくことが重要です。決まっていないと「うちは一次に渡したはず」「聞いていない」という抜けが起きます。

会社名の欄に「かわだ設備(二次)」と誰の下かまで書いておくのは、このためです。集計したときに、みどり電気工事の系統で合計何人工かかったのかが出せます。

一人親方の場合(さくら内装 佐藤一郎)

記入例では、佐藤一郎さんはホシノ内装の下に入っている一人親方で、区分は「出来高」です。

一人親方を出面表に載せること自体は問題ありません。現場に誰がいたかの記録として必要です。

ただし、扱いには注意が要ります。

一人親方は労働者ではなく、請負の立場です。ここで始業終業の時刻を細かく指示して、出面表で時間管理を始めてしまうと、実態として指揮命令関係があると見られる可能性があります。いわゆる偽装請負の論点です。

私が実際に指摘を受けたわけではないので断定はしませんが、出面表は「その日現場にいたかどうか」の記録として使い、労働時間の管理には使わないという線引きをしておくのが無難だと思います。配布テンプレートに時刻の欄を設けていないのは、これも理由の一つです。

判断に迷う場合は、国土交通省が出している一人親方の適正化に関する資料や、社会保険労務士に確認してください。ここは現場の慣習だけで走ると危ない領域です。

同じ人が常用と出来高をまたぐとき

記入例でいちばん見てほしいのが、小林亮さんの行です。

出面表テンプレートの出来高、常用を併記した場合の表示

ホシノ内装の小林さんは、記入例では2行に分かれています。

  • 19日〜23日:区分「出来高」で5人工
  • 26日〜28日:区分「常用」で2.5人工
出面表テンプレートの出来高、常用を併記した画面の全景

同じ人なのに行が2つある。一見すると無駄に見えますが、これを1行にまとめると、月末の請求突き合わせで必ず食い違います。

合計7.5人工と書いてあるのに、請求は出来高分の一式金額と常用2.5人工分に分かれて上がってくる。数字が対応しないので、どこから来た7.5なのかを遡って確認することになります。

行を分けておけば、常用計2.5、出来高計5.0として自動で集計されます。請求書とそのまま突き合わせられる形になります。

実務版の集計シートでは、これが会社別・区分別に積み上がります。記入例の想定だと、全体で常用30人工・出来高12人工・合計42人工です。

出面表テンプレートの集計機能詳細表示画面

同じ人が月内で常用と出来高をまたぐケースは、多くありません。 20人規模の現場でも、月に1人か2人です。だからこそ、その1人が混ざったときに気づきにくく、月末になって初めて表面化します。最初から行を分けておけば、表の上で見えるようになります。

元請が出面表で見ているのは「人工」ではない

ここまで、出面表を人工の記録として説明してきました。下請けの立場で出面表をつけている方にとっては、それで十分です。

ただ、元請の現場監督として出面表を受け取る側に回ると、見ているところが変わります。人工の合計より先に、「誰が現場にいたか」を見ています。 この章は、その理由の話です。

手間請けが入ると、書類上の体制と現場の人数がズレる

私が現場で実際に困ったのは、こういうケースでした。

一次下請けの業者さんが、自分のところの職人さんだけでは手が足りず、手間請けの業者さんを連れてくる。材料は一次持ちで、手間(労務)だけを請け負ってもらう形です。

一次の側からすると、手間請けは一式や出来高で発注しているので、何人来たかを細かく管理する動機があまりありません。仕事が終わればそれでいい。

一方、元請の日報には、その日現場にいた人数をそのまま記録しています。すると、こうなります。

  • 元請の日報:今日の電気は8人
  • 一次に確認:「うちから出てるのは5人です。あとは手間請けさんなので……」

残りの3人が、書類の上ではどこにも存在しない人になっています。作業員名簿に載っていない。再下請負通知書も出ていないので、施工体制台帳にもその会社がない。でも、現場には確かにいる。

手間請け業者が入ったときの体制のズレ。再下請負通知書を出し直す前は書類上5人・現場8人で食い違い、出し直して二次として組み込むと一致する

ズレが表に出る瞬間①:工事写真に写るヘルメット

普段の現場で、このズレはほとんど見えません。作業は進んでいるし、誰も困っていないように見える。

表に出るのは、たとえば工事写真です。

手間請けの職人さんは、自分の会社のロゴが入ったヘルメットを被っています。それが工事写真に写り込む。施工体制台帳のどこにも載っていない会社の名前が、写真の中にはっきり残るわけです。

正直に書くと、これは私の現場で何回か起きています。〈工事写真台帳〉をまとめていて、「あぁ、この写真は使えないな」と外す。撮ったときには作業の様子に注視しているので、写り込みには気づかないこともあるんです。

使えない写真が出るだけならまだいい方で、困るのは、その工程を撮り直せない場合です。天井や壁の中に隠れてしまう部分は、塞いだ後ではもう撮れません。別のカットで代わりが利けば助かりますが、利かなければ記録に穴が空きます。

そして工事写真は提出物です。気づかずに台帳に載せてしまえば、施工体制台帳にない会社が現場にいたという記録を、自分で提出することになります。

ズレが表に出る瞬間②:発注者の現場巡回

もう一つは、発注者や監理者が現場を見に来たときです。

見慣れないロゴのヘルメットが目に留まって、「あの方はどちらの会社ですか」と聞かれる。その場で、施工体制台帳に沿った説明ができるかどうか。

できなければ、その現場の書類全体が信用を失います。対検査という意味では、ここがいちばん怖いと私は思っています。一つの抜けが見つかると、ほかの書類も全部疑われるからです。

ズレが表に出る瞬間③:何かが起きたとき

書類の話とは別に、安全面のリスクもあります。

作業員名簿に載っていないということは、たいていの場合、〈新規入場者教育〉も受けていません。現場のルールも、避難経路も、立入禁止区域も知らない人が作業している状態です。

そして万が一事故が起きたとき、元請はその人がどこの誰なのかを、書類からすぐに確認できません。

再下請負通知書を出し直してもらう。それがいちばん早い

私がとった対応は、シンプルです。

一次に再下請負通知書を出し直してもらい、手間請けの業者さんを二次として正式に体制に組み込みました。

手間請けであっても請負は請負です。一次の下に入って仕事をしている以上、二次下請けとして再下請負通知書に載るべき立場です。そこが整えば、施工体制台帳にも会社が載り、作業員名簿も出てきて、新規入場者教育も受けてもらえる。書類の側が実態に追いつきます。

最初は面倒くさがられました。一次からすると、「今まで何も言われなかったのに」という感覚だと思います。

そのときに伝えたのは、「うちの現場だけの話じゃなくて、ほかの元請さんの下で仕事をするときも、同じことを求められますよ」ということです。

これは脅しではなく事実です。書類を整えておけば、次の現場でも同じ書類を出すだけで済む。求められてから慌てて揃えるより、よほど楽です。そう話したら、納得して出し直してくれました。

だから、出面表に会社区分が要る

配布している実務版の出面表に「会社区分」を入れたのは、この経験があったからです。

「かわだ設備(二次)」のように、会社名と一緒に誰の下に入っているかまで書く欄があると、出面表をつける時点で「この人はどの系統の人か」を確認することになります。区分が書けない人がいたら、それは体制に載っていない人です。

出面表は人工を数える帳票であると同時に、書類上の体制と現場の実態がズレていないかを、毎日確認する帳票でもあります。

ヤマダ

月末に突き合わせるのではなく、毎日の記入で気づける。元請の立場から見た出面表のいちばんの価値は、そこにあると思っています。

出面表を原価管理・請求につなぐ

出面表は、つけて終わりの帳票ではありません。ここから数字が流れていきます。

現場帳票の流れ。作業員名簿で誰が入っているかを押さえ、出面表で人工を記録し、工事別原価管理で原価を積み上げ、出来高請求書で請求額をまとめる

誰が現場に入っているかは、作業員名簿で押さえる(作業員名簿のExcelテンプレートも無料で配布しています)。その人たちが何人工使ったかを出面表で記録する。それがいくらになったかを工事別原価管理で積み上げる。それをいくら請求するかを出来高請求書にまとめる。

出面表は、この流れのちょうど真ん中にあります。ここの数字が曖昧だと、前にも後ろにも響きます。

原価管理につなぐ

常用の人工に単価を掛ければ、その現場の労務費が出ます。

実務版の集計シートで会社別・区分別の人工が出るので、常用の人工数に各社の常用単価を掛けるだけです。出来高の分は一式金額で計上するので、人工数は参考値として見ます。

工事の途中で「思ったより人工がかかっている」と気づけるかどうかは、月ごとに出面を締めて集計しているかどうかで決まります。竣工してから集計して赤字に気づいても、打てる手はありません。

請求と突き合わせる

下請けから上がってくる請求書と、出面表の人工数を突き合わせます。

常用の請求なら、請求書の人工数と出面表の常用計が一致するはず。合わなければ、どこかで記録が抜けているか、区分が混ざっています。2本目で書いた「同じ人が常用と出来高をまたぐ」ケースは、ここで表面化します。

法定福利費の根拠にもなる

労務費の根拠がはっきりしていると、〈法定福利費〉の算出でも困りません。見積書で法定福利費を内訳明示するとき、「この工事にどれだけの人工がかかる見込みか」は、過去の出面表の実績から出すのがいちばん確かです。

出面表と建退共・CCUS

建退共の就労日数の確認に使える

建設業退職金共済(建退共)は、現場で働いた日数に応じて掛金を納める仕組みです。

出面表があれば、誰が何日現場に入ったかを確認できます。掛金を納める際の日数の裏付けとして使えるので、建退共に加入している現場なら、出面表は一緒に保管しておくと安心です。

ただし、建退共の対象は労働者です。一人親方の扱いは加入の形態によって変わるので、個別に確認してください。

CCUSがあっても、出面表はなくならない

建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入している現場では、カードタッチで就業履歴が記録されます。CCUSの就業履歴を建退共の掛金に活用する仕組みも進められています。

「それなら出面表は要らないのでは」と思うかもしれませんが、役割が違います。

CCUSが記録しているのは、その人がその日、現場に来たという履歴です。半日で上がったのか、常用か出来高か、どの系統の下請けとして入っているのか、といった原価管理と体制確認に必要な情報までは、そのままでは出てきません。

CCUSは技能者の経歴を残すための仕組み。出面表は現場の原価と体制を管理するための帳票。両方あって困ることはありません。

よくある質問

出面表は手書きでもいいですか?

いいです。むしろ現場では手書きのほうが続きやすいかもしれません。

朝礼の後にその場で書き込むなら、パソコンを開くより紙とペンのほうが早い。配布している印刷用PDFは、その使い方を想定して作っています。

ただし、手書きのままだと集計ができません。月末に電卓を叩くことになるので、現場では手書き、事務所でExcelに転記という二段構えをおすすめします。転記の手間はかかりますが、そのときに記録の抜けにも気づけます。

出面表アプリとExcel、どちらがいいですか?

現場の規模と、何に使うかで決まります。

アプリが向いているのは、常用の職人さんが毎日10人以上入る現場、複数の現場を横断して管理したい場合、職人さん自身にスマホで入力してもらいたい場合です。集計や給与計算との連携まで自動化できるのは、アプリの大きな強みです。

Excelが向いているのは、職長さんが自分の班だけ管理する場合、協力会社が数社程度の現場、とりあえず始めてみたい場合です。導入費用がかからず、すぐ使えます。

正直に言うと、規模が大きくなればアプリの方が楽です。ただ、アプリを入れる前にExcelで一度運用してみると、「自分の現場で本当に必要な項目は何か」が分かります。その状態でアプリを選んだほうが、導入してから使わない機能に料金を払い続ける、ということになりません。

出面表の保存期間は?

出面表そのものは、法律で保存期間が決まっている帳票ではありません。

ただ、原価や請求の根拠になる資料なので、会計・税務の書類と同じ扱いで保存しておくのが無難です。法人の場合、帳簿書類は原則7年の保存が求められているので、それに合わせておけば困ることはまずありません。

会社ごとに書類の保存ルールが決まっている場合は、そちらに従ってください。判断に迷う場合は、顧問の税理士さんに確認するのが確実です。

Googleスプレッドシートで使えますか?

開いて使うこと自体はできます。人工の入力と合計の計算は動きます。

ただし、土日祝の色分けと、実務版の会社名プルダウンは、スプレッドシートではうまく動かない場合があります。 Excelとスプレッドシートで、条件付き書式や入力規則の仕様が一部違うためです。

できればExcelでの利用をおすすめします。スプレッドシートで使う場合は、色分けがつかなくても入力と集計には支障ありません。

21人以上の現場ではどうすればいいですか?

シートをコピーして、2枚目に分けてください。

行を挿入して21人目以降を追加すると、合計の計算式がずれる可能性があります。1枚20人で区切って、会社ごとにシートを分けるなどの運用がおすすめです。

まとめ

出面表は、誰がいつ現場に何人工入ったかを記録する帳票です。人工を数えるだけなら、シンプルなマス目で足ります。

ただ、元請の立場から見ると、出面表は書類上の体制と現場の実態がズレていないかを、毎日確認する帳票でもあります。手間請けが入ったとき、一人親方が動いているとき、同じ人が常用と出来高をまたぐとき。そのズレに月末ではなく毎日気づけるかどうかは、出面表のつけ方で決まります。

まずは最小構成版から始めて、困ったら実務版に移ってください。現場で手書きするなら印刷用PDFも併用できます。

▼ 出面表テンプレートのダウンロードはこちら(ページ上部へ)

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